「カリスマ先生の合格授業」「合格自在シリーズ」執筆者の個人サイトです。中学受験理科の入試問題の解説や効果的な学習方法などをご紹介。

こん虫(外骨格)の体のしくみ

中学入試にはさまざまなこん虫が登場しますが、塾テキストでの扱いはそれほど大きくありません。たいていの塾のテキストでは5年生の前半に1、2回分の説明があるくらいで、後は講習会や6年の問題演習で片付けるのが主流のようで、予習シリーズのカリキュラムを見てもまとまった回は5年上の1回分です。

こん虫の入試問題は、
① (特にモンシロチョウに関する)細かい知識の確認
② 口の形や足のつきかたなどの形態に関する確認
③ 脱皮と変態についての確認
④ こん虫の分類や無脊椎動物全体の分類
⑤ いろいろなこん虫の生態のPISA型問題
などがあります。

「モンシロチョウ」については実験観察の一部と捉えている学校が多いようで、出題は非常に細かいところまで突いてきます。「脱皮のときは頭側から皮を脱ぐ」ことや「さなぎになるときに体のどこを枝に固定するか」「アオムシの足はどの節に何本ついているか」のような具合です。そこで「合格自在」執筆にあたっては、まず4年生でモンシロチョウを細部まで確認し、5年では完全変態と不完全変態の違いからこん虫と他の無せきつい動物の違いを入れて「分類の頭」がつくられるように配慮しました。

無脊椎動物こん虫の単元(動物も植物も同様ですが)の最終到達目標はきちんとした「分類」です。生き物ですから何百、何千といるものを1つずつ暗記するわけにはいきません。代表的なものを覚えて仲間分けをしていくことが大切ですが、仲間を知るには仲間でないものと比較する必要があるので、植物ならシダコケなどを比較対象に、こん虫ならイカやカニなどの他の無せきつい動物、またはわれわれヒトのようなせきつい動物との比較をし、考えながら覚えていくことが大切です。

そういう着眼点で授業をしていくと、入試では直接出ないかもしれませんが面白い小話が次々と出てきます。例えばせきつい動物の我々はたいてい4本足(ヒトも手を入れれば4本)ですが、無せきつい動物は各体節に1対ずつ足があるムカデのようなものからエビなどの10本(腹の足の数)、クモの8本といろいろある中で、いちばん進化していると言われているこん虫の足は6本です。どうしてせきついは4本、無せいついは6本になったかというと、「体を支えるために必要な最低の足の数が3本」というのがポイントになったらしいという説が説得力があって面白いです。


足(ヒトような足ではなく棒と考える)が1本だけだと傘のような状態ですから立てればぐらぐらします。2本だと少し安定しますがやはり左右には振れます。3本だと面を捉えるので動かなくなって安定します。だから(カメラの台のように)3脚は最小の本数で体を支える理想の足になります。そこでせきつい動物は足がない魚みたいな先祖から進化してきたので、2本→4本と増えたところで4本足の1本ずつ動かせば残りの3本で体を支えられるので理想の形が完成。それ以上に本数を増やすことは無くなったそうです。

犬の歩行犬がゆっくり歩いているときは確かに1本ずつ動かします。他方の無せきつい動物の足はたくさん→10本→8本→6本と減ったところで「左の前足と後足、右の中足」のセットと「右の前足と後足、左の中足」のセットを交互に動かすことで理想の形が完成。足が多すぎて速く歩けないようなことは無くなったそうです。こんな話で盛り上がります。

背わたとはらわた盛り上がると言えば、こんな話もあります。こん虫が大きくなれない理由の1つを説明する小話ですが、無せきつい動物の体のつくりはせきつい動物のからだの作りとすべてが反対になっているということがあります。私たちせきつ動物は神経が背中側、消化管がお腹側に通っているが、無せきつい動物では神経がお腹側、消化管が背中側を通っています。だから魚ははらわた、エビは背わたを取るのです。骨格は無せきつい動物は外骨格、せきつい動物は内骨格とこれも反対。すると口と肛門の位置も反対で、こん虫の口(あご)は左右に開きますが、あれは私たちで言えば足なんだよ・・というと子どもたちはお尻から食べて口から出すという想像をして、たぶんゲーッって言います。

カマキリところで、この「すべてが反対」であることがこん虫を含む無せきつい動物が大きくなれない原因の1つになっていることはモンシロチョウなどの成長やカゲロウのはかない一生を理解する上で意味があります。
もしこん虫が巨大化したら大変です。カマキリなんかその辺のライオンよりずっと怖い存在になるでしょう。

ここからは合格自在の記述に頼ります(修正前の原稿を載せます)。

ミミズの脳と消化管右図を見てください。これは無せきつい動物ミミズの頭部を示した図です。脳の真ん中を食道が貫いているのがわかりますか。ミミズだけでなく、すべての無セキツイ動物がこのようなつくりになっています。大きな体を動かすには大きな脳が必要ですが、無せきつい動物は脳が大きくなると食道がしめつけられてしまうので体を大きくすることができません。 脳と食道の両方を大きくできないこん虫の一部には、モンシロチョウのように、幼虫時代は動きをぎせいにして食べることに集中し、羽化して成虫になるときには体の組織をガラリと変えて脳を大きく動きやすい体になって交尾の相手を探して活発に飛び回るように、一生の間の役割を分けるものが出てきたんだ。ただし、その代償として成虫はあまり食べられなくなって、みつなどのエネルギー補給だけになってしまうんですけれどね。カゲロウの成虫にいたっては口が無い物もいて、ただ子孫を残すだけの数日間の寿命になるのです。

 

(中学受験理科で質問が多い こん虫 に関する解説と教え方ページです) 

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