光は秒速約30万キロという高速で進みますが、その速さがわかったのは1849年のことです。フランスの科学者フィゾーは歯車と鏡、半透明な鏡を使って(実際にはもう少し複雑)光の速度は秒速31万5300キロメートルと求めました。
フィゾーが作った装置を簡単に表すと図1のようになります。光源から出た光が半透明な鏡で反射して歯数が720個の歯車の歯と歯の間から出て8633m先の反射鏡で跳ね返り、それが再び歯車の歯と歯の間を通って観測者の目に入るしくみです。
光はものすごく速いので、歯車をゆっくり回せば歯と歯の間から出た光が、次の歯が来る前に戻ってくるので反射光は見えます。でもどんどん回転をあげて速く回していけばどこかで見えなくなるはずです。フィゾーの実験では、歯車の回転を1秒に12.6回転にしたときに光が見えなくなりました。
歯車の回転数をわかりやすくするために歯数が8個の歯車で説明しましょう。図2の状態で出て行った光が図3の状態で戻ればさえぎられて見えないということです。図2から図3で歯車はどのくらい回ったのでしょう。図を見てわかるように、歯車1/2個分です。
フィゾーの720個の歯数の歯車は1秒間に12.6回転しているので、歯車が歯の1/2個分だけ回転するのにかかる時間は1÷(12.6×720×2)になります。この「時間」で光は8,633,000mの往復分17,266,000mを進んだことになります。これから計算をすると、光が1秒間に進む速さは17,266,000÷{1÷(12.6×720×2)}=313,274,304(m)となります。
入試では上位校で何回か出題がありますが、多少のアレンジがあっても基本はほとんど同じになるので、一度じっくり考えてみましょう。計算間違いをする子は、たいがいは光が往復するのを忘れていたり歯車の回転が歯の1/2個分であることを忘れたりしています。秒速30万キロを覚えていれば外れすぎているなら変だなと思うべきなのですが、計算に集中していると気がつかなくなるようです。
(中学受験理科で質問が多い 光の速さの測定 に関する解説と教え方ページです)






